海洋深層水について
昨年ぐらいからでしょうか、「深層水ミネラルウォータ」という商品をスーパーなどでよく見かけるようになりましたね。なんでも深さ300〜500mの海底から汲み上げた水で、「清浄で栄養豊富」ということです。
2000年以上の時間をかけてゆっくり還流している汚染の無い時代の水であり、しかも光の届かない深いところにあった水なので、大気などからの汚染がされにくいということ。また、塩分(塩化ナトリウム)以外のミネラルが豊富ということです。この水は最初に水分とミネラル分を分離させ、次にミネラル分から塩分だけを取り除き、最後に再びミネラル分を水分と合せるという処理をしているようです。水分とミネラル分をどのように分離しているのか詳細はわかりませんが。もっとも大変なのは海底から汲み上げることでしょう。
そのような大変な作業を行なってまでも水道水や
ミネラルウォーターよりも市販価値があるのか、ちょっと不思議なところもありますね。

海洋深層水の特徴(製造メーカーのお話を元にしています)
海洋深層水の特徴は、まず第一にきわめて清浄なことです。2000年以上前の汚染の無い時代の水であり、その後も光の届かない深いところにあった水なので、大気などからの汚染がされにくい。第二に、ミネラルが豊富ということです。
ただ海洋深層水の飲料水のなかでミネラルの最も多い商品は、硬度が1000のものであり、その含有量は、
0 硬度が1000の
海洋深層水に含まれる
ミネラル成分
硬度が969.5の
ミネラルウォーターの
ミネラル成分
マグネシウム 200mg 133mg
ナトリウム 74mg 107mg
カルシウム 71mg 175mg
カリウム 69mg 17.8mg
比較のため、硬度が969.5のミネラルウォーターのミネラル成分(ドイツ製鉱泉水トニースタイナー)を表示してみました。あまりおいしいとは言えないミネラルウォーターですが、やはりミネラルが豊富で特にカルシウム補給によいとされています。
その他、亜鉛や銅、ヨウ素、リン、セレン等の微量ミネラルも多いということ。
現代人はミネラルが足りないとよくいわれ、なかでも深刻なのはマグネシウム不足。成人に必要な1日の摂取量が約300mgなのに対し、日本人は平均して200mg程度しかとれていないため、海洋深層水を1日コップ3杯(約600ml)飲むとこの不足分が補える計算になる。
マグネシウムは、海洋深層水に多いカルシウムとともにとると、最近増えている骨租しょう症(骨の中がスが入った様に空洞状になる病気)の予防に大いに役立ちます。また、糖尿病や高血圧を緩和したり、中性脂肪やコレステロール値の上昇を抑制することも知られています。さらに、マグネシウムが不足すると、血管を拡げたり血液をサラサラにしたりする役割を持つ物質(プロスタサイクリン)が減り、反対に血管を収縮させる物質(トロンボキサン)が増えます。そのため、動脈硬化が発症したり、脳梗塞や心筋梗塞を起こしたりする危険性も出てきます。
海洋深層水には、マグネシウムとカルシウムが約3対1のバランスで含まれていますが。
これは健康維持や病気改善のために望ましい割合と考えています。
こういったミネラルの豊富さ、バランスの適正さは、海洋深層水を語るとき、いくら強調してもしすぎることはありません。
また、微量ミネラルで注目したいのはセレンです。セレンの摂取はごくわずかで十分なのですが、そのわずかな量がなかなか他のものでは取れません。セレンが取れないと、マグネシウムも同様に、やはり糖尿病や心臓病を起こしやすくするだけでなく、発ガンの危険も指摘されています。海洋深層水には、このセレンも多く含まれているのです。
そして何よりも重視したいのが海洋深層水は酸化還元水であるという点です。酸化還元水とは、自らが酸化しておらず、ほかから酸素を奪い取る働きを持つ水です。それを飲めば体内で活性酸素(増えすぎると体に害を及ぼす非常に危険な酸素)を除去し、老化防止や健康維持、病気の改善に大いに役立ちます。
海洋深層水の特徴「清浄で栄養豊富な水」「ミネラル成分から塩分だけを除去」とされていますが、清浄ということで殺菌されなくてよいのでしょうか。ちょっと気になります。
私が鈍感なのか普通の水と飲みくらべても、とりたてておいしいということもなく、栄養成分を見ても、ミネラルを豊富に摂取するなら他の食品でもよいようにも思えます。また、栄養飲料水ではありませんから、これも普通の
ミネラルウォーター同様「嗜好品」という程度の心づもりで接した方がよいかも知れませんね。
また、「アサヒ本生は海洋深層水を使っている」と宣伝(平成12年12月)していたがすぐに止めてしまったようで。これもたいへん気になります。いずれ、この「海洋深層水」平成14年10月現在、なぜかほとんど目にしなくなってしまいました。